自分を分かってあげることが、すべての始まり
あなたは『誰も分かってくれない』と感じたことはありませんか?
そんなとき、とても孤独になりますよね。
胸の奥が冷たくなり、心がぎゅっと縮むような感覚。
でも、その苦しさの奥には
<自分をもっと分かってあげて=自己理解>
というサインが隠れているんです。
自己理解—
それは、自分の気持ちや感情、思い込み、過去の体験を批判せずに
そのまま見つめて、受け入れていくこと。
人に理解してもらう前に、自分で自分を理解することから始めると、
心はゆっくりとほどけていきます。

「誰も分かってくれない」と感じるとき
私自身、長いあいだ「誰も私を分かってくれない」と嘆いてました。
相手と気持ちのズレが少しでもあると
「やっぱり誰も分かってくれない」となっていたんです。
誰かに相談するたびに
「わがままだ」「甘えている」「大の大人が何を言っているの?」
という声が返ってきました。
そして『やっぱり私はダメなんだ』と
自己嫌悪のループに陥ってしまう・・・。
そんな経験、何度もありました。
「分かってほしい」という気持ちは、なかなか世間では理解されない。
「まずは相手のことを分かろうとすることが大切」と、言います。
ですが…。
そんなこと、言われなくても分かってる。
だけど、どうしてもそんな気持ちになっちゃうんだよ…、
というのが本音です。
本当に大切なのは、相手ではなく、
自分自身をまず分かってあげることなのです。
ここをすっ飛ばして、相手を分かってあげる努力をしようとするなんて、
まるで幼いころに母親や父親の気持ちを察していた子供が、大人になっても苦しい体験の再現ドラマを演じているような過酷な状況を作ります。
傷ついたインナーチャイルドに、なおさら心の負荷をかけてしまう!
インナーチャイルドとは、幼少期の傷ついた経験から生まれた、未だ癒されていない心の部分のこと。
インナーチャイルドの声なき声
そんな私が「自己理解」の大切さに気づいたのは、
ある演劇のワークショップがきっかけでした。
初めての体験、初めての人たちの中で、私は緊張で心も体も固まっていたんです。心臓がドキドキして、手足が震えるのを感じました。まるで、子供の頃に親に怒られた時のように、自分が小さく、無力になったような気がしたんです。
セッションが始まり、私はいきなり「悪役」に指名されました。
今思えば名誉なことかもしれませんが、そのときの私は「なぜ初心者の私が悪者役?」「嫌だな」と思いました。
「分かってくれない」
「そうじゃない!」
「なぜ説明がないの?」
心の中で怒りが渦巻き、涙があふれそうだった・・・。
大人の自分は必死に平気なフリをしてやり遂げましたが、
終わってひとりになると、心はぐちゃぐちゃで、
イライラと悲しみがしばらく消えませんでした。
気づき ― 怒っていたのは“子どもの私”だった
そのことを友人に話しているうちに、頭が整理されていきハッとしたのです。
「怒っていたのは、私の中のまだ癒されていない子どもの部分だった」と。
これが、いわゆる“インナーチャイルド”です。
幼少期に感じたけれど表に出せなかった気持ちや欲求。
その「小さな私」が、今でも心の奥に住んでいて怒っていた!
どうして私を大切にしてくれないの?
どうして私の気持ちを分かってくれないの?
と、怒り、叫んでる!

子どもの頃に満たされなかった「分かってほしい」
幼いころ、親や周囲の大人に気持ちを分かってもらえなかった経験。
それは、子どもの心にとって“必要なニーズが満たされない”状態をつくります。
例えば乳児期に母親の気持ちが不安定だと、子どもは「愛されている」というニーズが欠落したままになり、「愛されている」という感覚を獲得できません。子どもにとってはトラウマ的状態になります。
私は自分でも気づかぬまま、親から「愛されていない」と認めることが怖くて、ずっと平気なフリをしていたんです。
でもその感情は消えずに、まるで最後の砦のように大人になっても残っていました。
大人になっても、ある場面でふとした拍子にその感情が顔を出す。
「分かってほしい」という気持ちが満たされていないと、
同じパターンが何度も繰り返されていたのです。
「まず相手を分かろうとしなさい」の前に
「相手のことを分かろうとすることが大切」と、いう考えは
もちろんその通り。
でも、その前に「自分を分かってあげる」ことができていないと、心の奥は苦しくなります。
自分を後回しにして他人を理解しようとすると、
インナーチャイルドは「また私を置いていくの?」と傷つきます。
だからこそ「まずは自分を分かってあげること」が何よりも大切なのです。

セルフコンパッション ― 自分を味方にする方法。
そんな自分から脱出するために、
自己理解を深める「セルフコンパッション(self-compassion)」がおすすめです。
これは「自分に対する思いやり」「自分への慈しみ」を意味します。
ストレスをため込みやすい現代で、自分自身をジャッジしてしまうことは多いもの。
そんなときこそ、他人にするように自分にやさしく声をかけてあげます。
私の場合、ワークショップのあと
イライラ、モヤモヤで心が落ち着かなかったので
セルフコンパッションを取り入れました。
そうだよね、初めての場所で悪役は嫌だったよね。
みんなの前で注目されるのが怖かったよね。
うまくできるか不安だったよね。
よく頑張ったね。
誰にも理解できなくても
自分が自分を理解してあげる・・・。
すると不思議なんですが
心の奥の小さな子どもが「分かってくれた!」と、
安心していくのを感じて、体が緩まっていったのです。
セルフコンパッションの実践方法
役に立つ実践方法を5つ紹介しますね。
1.リマインドペーパー
自分が苦しい時に「自分にかける優しい言葉」をメモしておき、苦しい状況に陥った時、メモを読み、セフルコンパッションの考えを取り入れる方法。
例:『大丈夫だよ。あなたはよく頑張っているよ。』など。
2.ジャーナリング
頭に浮かんだことをあるがままに紙に書き、客観的に自分の感情を把握する方法。
3.慈悲の瞑想
心落ち着く場所で「私が安全でありますように」「私が幸せでありますように」「私が健康でありますように」「私の悩みや苦しみがなくなりますように」と、自分自身に優しい言葉をかけます。
4.セルフ・アファメーション(肯定的自己対話)
自分自身に対してポジティブな言葉を繰り返し伝えます。
5.セルフコンパッション・ブレイク
ストレスを感じた瞬間に短いフレーズを使って心を整える方法です。たとえば「この苦しさは私だけじゃない、誰にでも起こりうること」「こんなときは自分に優しくしよう」といった言葉を意識的に自分にかけます。
自己理解が人間関係をやわらかくする
自分を理解できるようになると、人との関係もやわらかくなります。
他人の言葉や態度に過剰に反応しなくなり、
相手の本音や立場を自然に感じ取れるようになります。
まるで、春の陽だまりがカーテン越しに部屋をやさしく包むように、人とのつながりが温かくなっていくように・・・。

「誰も分かってくれない」と感じたら
もし今、あなたが「誰も分かってくれない」と感じているのなら、
その声はあなたの中のインナーチャイルドの声かもしれません。
「あなたがあなた自身に分かってほしい」と、心が伝えているサイン。
そのサインに気づくことが、自分を癒す第一歩です。
そして、それができて初めて、本当に相手のことを理解したいという気持ちが自然に湧いてきます。
あなたがあなたの心にやさしい光を届ける
「これはいけない気持ちだ」とフタをする必要はありません。
その気持ちは、あなたがあなたを大切にしようとしている証拠です。
胸に手を当て、深呼吸をして、「いま私はここにいる」と感じてみてください。
その一瞬が、あなたの中にやさしい光をともします。
そして、その光はやがて他の誰かをもやさしく照らす力となっていくに違いありません。
どうか、今日のあなたが、まずあなた自身をやさしく理解するひとときを過ごせますように。

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ハコミ認定セラピスト いしき じゅんこ
→ ディーパ心理セラピールーム