「今日は学校に行ってくれるかな…」「私の育て方が間違っていたのかな…」
そんな思いが頭から離れず、気づけば自分を責めてしまっていることはありませんか?
お子さんのことを大切に思うからこそ、苦しさも大きくなってしまいますよね。そんなお母さんの話を聞くたびに、私の胸もぎゅっとなります。
そしてその苦しさは、いつの間にか「自分の価値」とも結びついてしまうことがあります。
私のセラピールームにも、お子さんの不登校でお悩みのお母さんがいらっしゃいます。今日は、そのセッションを通して感じたことを書きますね。

「条件」というフィルターを外してみる
私たちはこれまでの経験の中で、うまくできたら褒められる、期待に応えると愛される、そんな「条件付きの愛」を積み重ねてきました。
その結果、いつの間にかわが子に対しても、「学校に行ける子なら価値がある」「明るく元気なら愛せる」というフィルターを通して見てしまうことがあります。
でも、そのフィルターが、あなたとお子さんの間にある「そのままの愛」を遮ってしまうこともあるのです。
たとえば赤ちゃんは、何かができるから愛されているのでしょうか?
ミルクを飲んで、眠って、泣いて、それだけでも、そこにいるだけで愛おしい存在です。
「存在そのもの」の価値ですよね。
だけど、私たちは、大人になると、その「存在そのものへの価値」の感覚を忘れてしまいがちです。

私が小学生のころ、先生は「頭が良い子」「明るい子」「人懐っこい子」を可愛がっていました。
それを肌身で感じたんですよね。
お母さんの苦しみの正体
不登校に悩むお母さんの心の苦しみは、
実はご自身の幼い頃の経験が関係しています。
「いい子にしていれば褒められる」「泣いてはいけない」「ちゃんとしなければ愛されない」
そういった経験を重ねるうちに、知らず知らずのうちに「条件がそろったときだけ、自分には価値がある」と思い込むようになっていきます。
そしてその思い込みが、お母さんになった今も続いているのです。
だから、子育てで思い通りにいかないとき、心の中でこんなことが起きています。
お子さんの「学校に行きたくない」という言葉や態度が、かつての自分の傷ついた気持ちと重なって、必要以上に苦しくなってしまうことがあります。
「ちゃんとしなきゃ」「大切にしなきゃ」という思いと、「本当はつらい」「わかってほしかった」という気持ち。
これはお子さんへの気持ちではなく、幼い頃の自分が感じていた気持ちが、今ここに蘇っているのかもしれません。
だから、こんなに苦しいんです。
でもこれは、あなたが悪いわけではありません。あなたの中の小さな自分が、まだ誰かに気づいてほしくて、泣いているだけなんです。
私自身も、自分の価値について沢山悩みました。「頭が良くならなければ」「リーダーシップ取らなくては」「明るくしなきゃ」「可愛くならなきゃ」などなどです。
お母さんの心がラクになるヒント
「ラビングプレゼンス」
ここで大切になってくるのが、ハコミセラピーの「ラビングプレゼンス(愛に満ちた存在感)」という在り方です。
実はハコミセラピーでは、トレーニングの一番最初にこの「ラビングプレゼンス」を学びます。セラピストがまず「愛の存在」になること、それがすべての土台だからです。
セラピストとクライアントの関係だけでなく、これはお母さんとお子さんの関係にも、そのままあてはまります。
相手を「変えよう」とするのではなく、相手の中にある「素晴らしさ」や「輝き」を、ただそのまま受け取ること。
「学校に行けない子」というレッテルを一度横に置いて、目の前にいるお子さんの存在そのものから、愛を受け取ってみる姿勢です。

やさしく自分に戻る小さな実践
ひとつ、簡単なエクササイズをご紹介します。
①あなたが安心するものを用意します(好きな人・ペット・ぬいぐるみ・自然の写真など)
②それをしばらく、ぼーっと見つめます
③目をゆっくり閉じて、また開けます。それを数回繰り返します
すると、どんな感覚が湧いてきますか?
あたたかい、ほっとする、やわらぐ…どんな小さな感覚でも大丈夫です。
その「いい感じ」を、身体の中でゆっくり味わってみてください。胸があたたかい、顔がゆるむ、力が抜ける。そんな感覚に、気づいていきます。
以前、不登校のお子さんを持つお母さんがこのワークをしたとき、こんな言葉をくださいました。
「小さいころの子どもにおやつをあげていた場面を思い出しました。あの子、嬉しそうに笑っていて…私はあの子の笑顔に、ずっと救われていたんだと気づきました」
そう言って、涙を流されていました。
お母さまが何かを与えていただけでなく、お子さんもまた、その存在そのものでお母さまを愛し、満たしてくれていた。その「愛の交換」は、今も形を変えてそこにあります。

ちなみに私は愛犬を抱っこして実践しています。♪
あなたの中にある”やさしいまなざし”
私たちの中には、自分を責める声とは別に、やさしく見守るまなざしも存在しています。
そのまなざしは、「どんなあなたでも大丈夫だよ」と、静かに伝え続けています。
最後に
どんな自分も、追い払わなくて大丈夫です。
情けないと感じる自分も、うまくできない自分も、「今、そう感じているんだね」とやさしく寄り添ってみてください。
あなたがあなたを大切にしはじめたとき、心は少しずつ、ほどけていきます。そして人生もまた、静かにやさしく動きはじめます。
私自身が実践して、確信しています。
どうか、あなた自身をあたたかく見守る時間を大切にしてくださいね。
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